2019年12月31日火曜日

2019年のご挨拶

本年もありがとうございました。

2019年はいろいろありましたが、振り返るとワイヤレスイヤホンを買いまくった年でした。
来年も早々に新機種のレビューなどをしたいなと考えています。
一応、来年以降は以下の機種のレビューを予定しています。
  • Soundpeats Truengine2
  • XROUND VERSA
  • final E500, E1000, E3000
今年は年の瀬にインフルエンザに罹ってしまったり、ギックリ腰などやらかしてしまったりと、身体に負担のかかった1年でした。皆さんも身体のケアは大切に。

それでは本年もありがとうございました。
来年もまたよろしくお願いいたします。

2019年11月17日日曜日

Apple AirPods Pro

今回紹介するイヤホンは先月末発売された Apple のイヤホン AirPods Pro です。
発表当日(10/29)に予約し、ようやく先日(11/15)に到着しました。ちょうど、移動前に届いたので、早速金、土と2日程度使ってみたので使用感などをレビューしたいなと思います。
ようやく届きました。


基本情報

  1. メーカー:Apple
  2. 製品名:AirPods Pro
  3. スペック(ifixitのサイトより推測出来るものは記載)
    1. ドライバー構成:非公開(1ダイナミック)
    2. インピーダンス:非公開
    3. 音圧感度:非公開
    4. 応答周波数:非公開
    5. Blutooth:Ver.5.0
    6. 防水性能:IPX4(防滴仕様)
    7. 対応コーデック:非公開(SBC, AAC)
    8. 重量:5.4g(イヤホン本体1つにつき)、45.6g(バッテリーケース)
    9. 本体カラー:ホワイト
  4. イヤーチップ(イヤーピース):専用のイヤーチップのみとなっています。
    現在日本で付属品購入が可能かは不明。アメリカでは$4程度で入手できるようです。まだ準備段階で日本でも販売される準備が整えば、500~600円程度での販売になるのでしょうか?消耗品となる部分ですので、お値段は気になりますね。
    ※JVCの新しいイヤーチップ「スパイラルドット++」は強気すぎの3000円強で販売されててひっくり返りましたし。
    ※いつもだと「イヤーピース」で記述しますが、今回はApple公式の記述に合わせて「イヤーチップ」で記載します。

製品外観と装着感

製品の外観などは、数多くのレビュー記事がWeb上に溢れていますので、そちらへお譲りしたいなと思います。
ケースの大きさは、非常にコンパクトです。比較として、愛用している BOSE SOUNDSPORT FREE のケースと比較しても、3分の1くらいしかないのではないでしょうか。
AirPods Pro(下) と SOUNDSPORT FREE(上) のケースの比較

装着感は、EarPods や AirPodsのオンイヤー型からカナル型に近いインイヤー型へ変更されています。一番近いのは BOSE の SOUNDSPORT FREE で使用されている Stay hear チップに近く、「耳穴へ押し込む」と言う表現よりも「耳穴に被せる」という表現が正しい装着時の感想になるかと思います。それくらい軽い感触なので聴き疲れが少ないです。
私自身、 BOSE SOUNDSPORT FREE 実機を愛用している手前、装着には苦労しませんでした。

アクティブノイズキャンセリング機能

AirPods Pro の目玉機能として、「アクティブノイズキャンセリング機能」があります。
この機能は非常によくできていて、バス通りで走る自動車の音などの騒音を可能な限り打ち消してくれています。ノイズキャンセリング機能としては違和感がほとんど無く、他のノイズキャンセリング機能を有しているイヤホンやヘッドホンよりも圧迫感を感じません。これはノイズキャンセリング OFF から ON にしたときも同様で、スーッと周囲の雑音が消えていく感覚です。このあたりは外縁マイクで毎秒200回のモニタリングをしている恩恵なのでしょう。静かな屋内でのPCファンの音などが煩わしく感じるときが多くありますが、ノイズキャンセリング機能が有効だとその煩わしさが一気になくなります。このサイズでこのノイズキャンセル機能を実現しているのを目の当たりにすると、技術の日進月歩に感心することしきりです。

外音取込機能

そして、 AirPods Pro の機能で優秀なのが外音取込機能です。これは一時的に外部の音もスイッチによる切替で取り込むことが出来る機能です。この機能、使えば使うほど優秀なのがよく分かります。切り替えた段階で切替音と同時に外部の音がほとんど自然な状態で聞こえてきます。どのくらい自然かというと、イヤホンを外しても違和感を余り感じられないほどです。実際に外部から聞こえてくる音量とほとんど変わらないように設計されているのでしょうが、それをやってのける Apple 侮れません。
これは実際に体験してもらわないと分からないかなと思います。

楽曲試聴

楽曲試聴をしてみたいと思います。今回は、iPhoneでの確認です。事前に AirPods Pro の「イヤーチップ装着状態テスト」で装着状態が問題ないことを確認してからテストしています。
今回は、使用環境にある「iTunes」と「Amazon Music」からチョイスして聴いてみます。「iTunes」からはアイマス楽曲、「Amazon Music」からは Jazz をチョイスしています。
※「イヤーチップ装着状態テスト」機能は本当に便利です。サイズの合ったイヤーチップでの音の聞こえ方は覚えておくと今後にも役立ちます。

試聴環境

  1. DAP:iPhone XR
  2. 音量:50くらい
  3. 設定:ノイズキャンセリング ON

試聴楽曲

  1. dans l'obscurité(iTunes, アイドルマスターミリオンライブより)
    MTWシリーズより、七尾百合子、永吉昴、ロコ、望月杏奈、真壁瑞希のユニット「Chrono-Lexica」の楽曲。EDM系の楽曲で音の連打が潰れずに聞こえます。ただ、低音の量感がもう少し欲しく感じました。なので、全体的に軽く感じてしまいました。ボーカル5名の歌声は各々聞き分けできました。
  2. White Vows(iTunes, アイドルマスターミリオンライブより)
    ミリオンライブに遂に登場した待望のウェディングソング。大人組の豊川風花、馬場このみ、百瀬莉緒、二階堂千鶴、桜守歌織がメンバー。
    サビの「White Vows」の高音の伸びがとても印象的で、歌詞も四季を通し恋人への想いを綴ったステキな楽曲です。バイオリンとベース、ドラム、ピアノのバックに乗せた彼女たちのボーカルがバランス良く響きます。ラストのピアノの響きは良かったです。
  3. アルストロメリア(iTunes, アイドルマスターシャイニーカラーズより)
    シャイニーカラーズイチオシのユニットアルストロメリアのユニット名がそのまま楽曲名となっている、アイマスシリーズでも珍しい楽曲。中高音メインの楽曲でリズムとなるクラップも小気味よく響いてくれます。ピアノも高音部が活躍する曲でこちらもそつなく鳴らせていました。
  4. Just in Time(Amazon Music, Sonny Rollins on Sax)
    サックスとピアノ、コントラバス、ドラムスの小編成による楽曲。小気味よいコントラバスとドラムのリズムに乗せて、ピアノとサックスの競演。ドラムのタムとバスドラ、コントラバスの音がしっかり聞こえます。安物のイヤホンだと特にコントラバスの低音が聞こえにくかったりすることがありますがそれが全く感じられず、耳の中で優しく響いてくれます。ハイハットの高音も刺さることもなく埋もれず耳に届きます。
  5. Fly Me To The Moon(Amazon Music, Frank Sinatra)
    フランク・シナトラと言えば、My way と並んで名曲中の名曲の Fly Me To The Moon。Amazon Music で提供されているアルバムではほとんどがリマスタリングされているようです。当時の録音が更に鮮明になっていて、1950年代から半世紀以上経っているのにも関わらず、色褪せない彼の低音ボイスはファンには堪りません。

試聴所感

全体的にバランス良く響かせられており、イヤホンのクォリティも Apple らしいバランスの良い製品ではないかなと思いました。
個人的には、若干低音のパワーが抑えられている印象ですが、分解能が思いのほか高いイヤホンかなと感じました。どのジャンルもそつなく鳴らしてくれるかと思いますが、古いクラシックの名盤など曲によっては迫力に欠けた感じになるかもしれません。

無線接続(Bluetooth)の遅延

AirPods Pro の無線接続ですが、独自のH1チップの性能のおかげで極限まで遅延の発生しない優秀な製品に仕上がっています。しかしながら、それでもリズムゲームなどのタイミングにシビアなアプリケーションを使用する場合は注意が必要です。
私が一番プレイしている「アイドルマスター ミリオンライブ シアターデイズ」での例を出してみたいと思いますが、以下のスクリーンショット2枚をご確認ください。
EarPods を使用してのプレイしたの場合
AirPods Pro を使用してプレイした場合
上掲2枚のスクリーンショットは自分が一番得意にしている楽曲【プリムラ】のMILLON MIXでのリザルト画面です。1枚目は有線イヤホン(この場合は EarPods)を使用した場合の一例です。2枚目が AirPods Pro を使用してプレイした場合のスコアです。
上掲スクリーンショットで注目して頂きたいのは Perfect の個数です。このプリムラだけは練習に練習を重ねて、有線イヤホンでプレイした場合、平均して Perfect率 93~95%以上は出せるようにまでになりました。
しかしながら、AirPods Pro を使用した場合、微妙なズレが発生して頭の中で誤差修正をしながらのプレイとなるので心持ち遅れがちなプレイになってしまいます。この遅延はどうしても発生してしまう遅延で、この点はさすがの Apple でも限界があるところのようです。それでも今までの使用してきた無線タイプのイヤホンの中でプレイしやすいイヤホンになると思います。

総括

Apple 製品を使用されている方には、真っ先に選択肢の1つに挙げていい製品です。というか、Apple 製品使っているなら外出時のワイヤレスイヤホンはこれだけでも良いと思います。長期の旅行でもケース含めて合計で24時間程度の再生が可能だそうですし、イヤホン単体でも最大4.5~5時間なので十分に日常使いに困ることは無いと思います。逆に言えば、 Apple 製品以外を使用している方は候補に出来ないかと思います。Apple 製品との組み合わせありきのイヤホンです。
装着感については、今までレビューを含めて使用してきたイヤホンの中でもダントツの装着感です。Ear Pods や Pro でない AirPods はイヤホン本体が滑るので、落下や外れやすいという問題を抱えていました。しかし、 AirPods Pro はシリコンのイヤーチップが装着されたおかげで外れやすいという問題を克服しています。
また、IPX4相当の防滴対応なので、多少の汗や雨にも強くなりました。さすがにIPX4だとシャワーとかは推奨されていないので、お風呂などで使用するのは控えた方が良さそうです。
音質は、非常にバランスのとれた音質でどの楽曲でもそつなくこなせるかと思います。個人的には若干低音が少なめの印象を受けました。
アクティブノイズキャンセリング機能、外音取込機能も優秀で Apple 製品のユーザービリティを第一に考えられた製品ですね。この点は他のレビューサイトなどを見ても同様な意見が多く見られました。
金額が Apple Care 込みで35000円ほどになってしまいますが、補償2年とノイズキャンセリング機能の搭載されたイヤホンと考えれば妥当な金額の製品です。
これからクリスマスに向けて、Apple 製品を使用されている方はプレゼントや自分のご褒美にいかがでしょうか。

商品情報

Apple 公式

2019年8月5日月曜日

気になった左右分離型イヤホンをまとめて比較してみる(4)総評

左右分離型イヤホンのレビュー記事ですが、最終回です。
最後は総評です。

左右分離型イヤホン全般として

Bluetooth の無線技術が確立し、製品としてヘッドセットが出てきたのが今からもう10年以上前に遡ります。当時もワイヤレスイヤホンはありましたが、まったく使用に耐えられる、ユーザーを満足させることが出来る性能ではありませんでした。私も一時期、試してから数日しないで有線に戻した記憶があります。それくらい音質なども持続時間など全てが劣っていました。
それから時が経ち、Bluetooth もバージョンが5となり、テザリングもBluetoothで出来るところまで技術向上。そしてバージョン4.2の頃にワイヤレスイヤホンは一定の技術に達して、一般ユーザーの要求を満たせるレベルまで性能も技術も確立されたのかなと思います。
バージョン5に対応した製品も増えてきましたが、ユーザーの要求も上がってきています。今後は AAC, apt-X をはじめとする多コーデック対応の製品が求められていくのかなと思います。今後の改良製品の登場に期待したいなと思います。

今回、評価した製品はどれも完成度は高く実用にほとんど支障は無いと思います。都市部などの人口密度の多い地域では混線などの理由から接続が切れそうになったりすることもありますが、その頻度は移動中でなければまず発生しません。

バッテリー

バッテリーの容量もケースで2回以上充電できるようになっているので、1日で使い切るとなると最低10時間以上聞いたりするということが条件になってきますので、普段使いでは特に支障は無いかと思います。長期出張とかを考えた場合は、大容量バッテリーをもっている製品を選ばれると良いかなと思います。TWS-X9やHi-TWSなどの中国発の分離型イヤホンは1回充電ケースをフル充電すれば、2週間は充電ケースのみで過ごすことが可能です(Hi-TWSは約1ヶ月可能)。
主で使用するシチュエーションを考えることも大切かなと思います。

タッチセンサー

Amazonで左右分離型のイヤホンを検索していると、多くの商品がタッチセンサー式のイヤホンを採用しているのが分かります。
タッチセンサー式は便利である反面、本レビューを通して記載しましたが、シャワーの水滴などによる誤動作が多発するので注意が必要です。今回レビューした製品は残念ながら誤動作してしまう製品でしたが、最近では Soundpeats の製品などで、シングルタップ自体に機能をあまり割り付けないよう配慮された作りをした製品も出ています。今後はコントロールの割付も製品を選ぶ際にはチェックが必要かと思います。

各機種の総評

最後に各機種の総評です。

BOSE SOUNDSPORTS FREE(オススメ度☆☆☆)

ワイヤレスイヤホンの雄として、真っ先に名が挙がるBOSE製品。Quiet Confortシリーズをはじめとして10年近く前からコンシューマユーザー向けのイヤホン製品を数多く出してきた同社の初の左右分離型イヤホンですが、完成度は本当に高くてお金に余裕のある方には是非お勧めしたい製品です。
ただし、イヤーピースが独特の形状をしており、かつ3サイズしかないため、このイヤーピースがご自身の耳に合うかどうかに左右される製品です。
またイヤホンのサイズも大きいので、耳が小さいかたは装着疲れがあるのと、音楽聴きながら服を着替えるとかは難しいです。大抵服に引っかかって本体が落ちます(苦笑)。
あわせて本体のファンクションボタンが固めのため、特に曲の先送りや戻しなどの操作が微妙にやりづらいのも減点ポイントになっています。
ケースのバッテリー容量もそれほど多くないのが少し残念なところでしょうか。
音質面は、さすがBOSEと思わせるつくり。製品としてはフラットに作られていると思いますし、とても聞きやすいです。
「音質、性能ともに良いけどサイズが大きくて人を選んじゃう」のがBOSE SOUNDSPORTS FREEの総評になるかなと思います。

iKanzi TWS-X9(オススメ度☆☆☆☆)

iKanzi TWS-X9 は、amazonで入手できる中国製の左右分離型イヤホンで最初に買った製品です。
ここ2~3年の中国製イヤホン業界はとても賑やかで毎月のように新商品が出てきます。またデザインも悪くなく、音質も非常に良くなっているため侮ることができません。個人的には「安かろう、悪かろう」の時代は完全に終わりを迎えているのかなと思います。
肝心の総評ですが、今回比較した機種の中でもかなりお勧めできる製品です。
イヤーピースもSonyの製品が問題なく使用できますので、色々選定できるのではないかと思います。
音質面もBOSEにも近く、フラットな印象です。イヤーピースをしっかり選べば満足できるかなと思います。

Cosomi Hi-TWS(オススメ度☆☆☆☆)

Cosomi Hi-TWS は TWS-X9 と同時に中国製の左右分離型イヤホンです。
個人的にトータルバランスは良い製品だと思います。
音質は「中音域が引っ込んだ?」と感じるくらいの低音寄りなので、TWS-X9 と比べると全然違うと思いました。とはいえ、酷い音質ではなく、慣れの問題かなとも思います。低音強めの音質が好きな方にはオススメできるかなと思います。
タッチセンサーは、注意として水滴などで誤動作すると最悪長押し状態になってしまい電源OFFになってしまいます。そこだけ注意すれば困ることは少ないかなと思います。

NUARL NT100(オススメ度☆)

NUARL NT100は、個人的に一番残念な機種でした。実売価格に見合う価値を見出せません。買っちゃダメレベルと言わなきゃいけないのがツライです。日本企業の製品だから尚更。
特にNGと感じたのは以下の2点。
  • ケース内での充電に影響を与えるイヤーループの付嘱
  • 待機・音楽再生中に聞こえるホワイトノイズ
イヤーループは完全に想定外で、「製品設計もう1回見直した方が良いんじゃないの?」と思いたくなる内容でした。これ必要ないです。無くてもイヤーピースちゃんと選べば落ちないし。
ホワイトノイズ。これが一番ヒドイかなと思います。リスニングには使用できないレベルのひどさでラジオでも聞いているのか?と錯覚してしまいそうです。各所レビューサイトでの口コミ情報の書込等を確認して、どうやらホワイトノイズは仕様のようです。
これを1万円出して買うくらいなら、Amazonで3000~5000円台のワイヤレスイヤホン買った方がマシです。個人的にそのレベルのひどさです。
評価できるのはIPX7という防水性能だけじゃないでしょうか。

Skulcandy Push!(オススメ度☆☆☆☆)

Skulcandy Push! は、Skulcandy 初の完全分離型イヤホンです。個人的にかなりお気に入りの製品です。一番の特徴はその軽さ。ケースを含めても、ダントツの軽さです。軽くて使いやすいならオオスメしやすい製品です。
音質は「低音もしっかりと出てバランスのよい聴きやすい」音質です。

皆さんのイヤホンライフに少しでも参考になれば幸いです。

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2019年7月10日水曜日

気になった左右分離型イヤホンをまとめて比較してみる(3)ゲームでの音声遅延

今回は引き続き、左右分離型イヤホンの話です。
今回の主テーマは「ゲームでの音声遅延」です。

音声遅延の話

Bluetooth イヤホンやヘッドホンを使用していると必ずぶつかる問題が「音声遅延」です。
昨今では音ゲーやFPSなどゲーム画面と音声との同期が必要となるゲームが数多くリリースされるようになりました。私自身、「アイドルマスターミリオンライブ シアターデイズ(以下、ミリシタ)」をはじめとした音ゲーをプレイしています。
今回は、ミリシタでの音声遅延を話したいと思います。

結論

最初に結論だけ言いますと、
音声遅延はBluetoothのバージョン関係なく発生し、機種によって異なる
ということです。
一通りの機種でプレイしてみましたが、どれも体感で 0.2〜0.3 秒くらいのディレイがあると感じました。ちょっと遅れる感じですね。
ズレ幅の大きい順に並べると以下の感じです。

大きい SOUNDSPORTS FREE = NT100 < TWS-X9 = Push! = Hi-TWS 小さい

SOUNDSPORTS FREEは、BOSE公式がアナウンスでズレることを明言しており、はっきりと遅れて聴こえます。それに対し、TWS-X9、Push!、Hi-TWSはかなり同期できていて微妙に遅れて聴こえるイメージ。これは実際にご自身で体感いただかないと分かりづらいと思います。
無線で音ゲーするなら遅れて聴こえてくるのに慣れろとアドバイスです。
オススメはあえてSOUNDSPORTS FREE。
これはあからさまに遅れて聴こえるので、タイミングが他よりも掴みやすく脳内再生プレイがしやすいからです。
他の機種ですと、ズレがなかなか分からないので、ところどころで判定が変わります。
音ズレはイヤだという方は、無難に有線イヤホンをオススメします。

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2019年6月10日月曜日

気になった左右分離型イヤホンをまとめて比較してみる(2)実際の装着性、接続性、音質

今回は前回の『左右分離型イヤホン』の比較の続きです。
今回の主テーマは『実際の装着性、接続性、音質』という観点で比較していきたいと思います。

装着性

まずは実際に装着してみると云うところですが、どの製品も装着に別段困るということは無いと思いますが、使用していて気になった点を主にピックアップして記載します。
ここでは、使用可能な他社製のイヤーピースも記載しています。
  1. BOSE SOUNDSPORTS FREE
    • イヤーピース:互換なし。純正のみ(StayHear+ Sportチップ)。
    • サイズ選択はチップのウィング部分が耳にしっかりと引っかかるかという点で選択した方が良いです。私の場合は、Mサイズがフィットするので愛用しています。
    • 装着してて一番に気になるのは、重量のバランスでしょう。動いているときは特に気になりませんが、じっとしているときにイヤホンの重量によって「外れないか?」という要らぬ心配を感じてしまいます。
    • 思っている以上にイヤホンが耳にぶら下がる印象を受けます。
    • 耳穴が小さかったり、耳自体が小さい方は使用できるかというところで使用できる人を選ぶ製品かもしれません。
    • ボタン操作はスイッチタイプなので誤動作は少ないですが、ボタンの感触が硬めのため、しっかりと押さないといけないのがマイナス点です。ボタン操作するとき、確実にイヤホン本体を指で支える必要があります。
    • イヤホンを装着しながらの着替えはほぼ無理。大体シャツの襟首付近でイヤホンが引っかかって落ちます(笑
    • 装着しながらのシャワーは可能です。タッチセンサー式ではないので誤動作を引き起こすこともほぼ皆無なので使用できますが、IPX4でメーカーもあまり推奨していないので浴室での頻繁な使用は控えた方が良いかもしれません。
  2. TWS-X9
    • イヤーピース:ソニー製イヤーピース(ハイブリッド、トリプルコンフォート)、コンプライ200シリーズ、Spinfit CP100、final Type-E
    • 注意:ソニー製イヤーピース以外(Spinfit, final)は、山が高くてケースに収まりませんでした。他社のシリコン製イヤーピースを使用する際はケースに収まるかを考慮する必要があります。
      左から final Type-E, Spinfit CP100, Sony ハイブリッドイヤーピース
      若干ハイブリッドイヤーピースだけ高さが低いのが分かると思います。
    • 耳への収まりについては一番好印象でした。すっぽりと耳の中へ収まるという表現がしっくりくるかなと思います。
    • イヤーピースのサイズ的に構造が一般のカナル式より深く入り込む作りになっているので、1~2サイズ小さめのイヤーピースの方が収まりが良くなる印象でした。
    • ボタンはタッチセンサー式で反応は良いかと思いますが、うっかりセンサー部分に触ってしまい音楽の再生停止など誤操作を引き起こす感じがマイナスかなと思います。
    • イヤホンを装着しながらの着替えは全然問題ありません。快適に着替えできました。
    • 装着しながらのシャワーは、水滴がイヤホンのボタンセンサーの誤動作を引き起こすので余りお勧めできません。IPX7を謳っていても使用は微妙な印象でした。
  3. Hi-TWS
    • イヤーピース:ソニー製イヤーピース(ハイブリッド、トリプルコンフォート)、コンプライ200シリーズ、Spinfit CP100、final Type-E
    • 耳への収まりは悪くありませんでした。 TWS-X9 と同じくらい装着感は良いです。
    • ボタンはタッチセンサー式で反応は良いかと思いますが、 TWS-X9 と同様にうっかりセンサー部分に触って誤動作を引き起こす感じがマイナスかなと思います。
    • イヤホンを装着しながらの着替えは問題なく行えました。
    • 装着しながらのシャワーは、 TWS-X9 ほどではありませんが、ボタンのセンサーが誤作動を起こしました。それでも頻繁ではないので、使用できるかなと思います。
  4. NT100
    • イヤーピース:ソニー製イヤーピース(ハイブリッド、トリプルコンフォート)、コンプライ200シリーズ、Spinfit CP100、final Type-E
    • イヤーループを着けないで、装着することも可能ですが落ちてしまうかなと感じることがあったので、イヤーループは装着した方が良さそうです。装着感は可もなく不可もないという感じです。
    • ボタンは少し押しにくいなと感じました。ボタンのフェイスプレートが偏った感じで割り当てられているせいで押しても反応しないことがありました。
    • イヤホンを装着しながらの着替えは装着したときに、若干耳から飛び出している感じになるので、多少引っかかることはありますが特に困ることは無いと思います。
    • 装着しながらのシャワーは、 問題なく使用できます。センサー式にしなかった恩恵がここに現れていますね。
  5. Push
    • イヤーピース:ソニー製イヤーピース(ハイブリッド、トリプルコンフォート)、コンプライ200シリーズ、Spinfit CP100、final Type-E(標準添付は形状からして、もしかしたら final Type-Bかも)
    • イヤーノズルが楕円形で独特ですが、他社製のイヤーピースを特に不都合なく交換できます。
    • 装着性は抜群です。若干耳の外を出る感じになりますがそれを補って余りある軽量さが着けていることを忘れさせてくれそうです。「重量を感じない」と一番感じた製品です。
    • ボタンの操作は一番考えられてる製品ではないでしょうか。非常に押しやすいし、使い勝手も抜群です。
    • イヤホンを装着しながらの着替えは装着したときに、若干耳から飛び出している感じになるので、多少引っかかることはありますが特に困ることは無いと思います。
    • 装着しながらのシャワーは可能です。タッチセンサー式ではないので誤動作を引き起こすこともほぼ皆無なので使用できますが、IPX4でメーカーもあまり推奨していないので浴室での頻繁な使用は控えた方が良いかもしれません。

接続性(Bluetooth)

Bluetooth 接続ですが、接続状態が弱くなると、おおまかに以下2つの症状で現れます。
  • 音が途切れる
  • 音が引っ込んだ感じになる
  • 片側だけ再生を続ける
バージョンによって現象が分かれるのか分かりませんが、主観で音が切れるのはSOUNDSPORTS FREEをはじめとする、Bluetooth Ver.4.2 の製品に多く見られるかなと感じています。
音が引っ込んだり、片側だけ再生を続けるような感じになるのは、Bluetooth Ver.5.0 の製品で確認できます。
Bluetooth Ver.5.0 の場合は再接続の精度が上がり、その影響によって細いけど接続は保てるようにしている結果なのかなと推測しています。

接続性のテスト

現代の日常生活において、 Bluetooth 接続がもっとも影響を受けるのは「電子レンジ」です。これは電子レンジのマイクロ波が Bluetooth 接続の 2.4GHz帯に影響を与えるようですが、開け放たれた空間であれば 5 m ほど離れていても、調理中の電子レンジの影響を受けます。
今回は、ちょっとした接続性をテストもしてみました。

通勤時の切断頻度

まずは人混みの中で発生する接続の途切れる頻度です。
私は日頃から渋谷や池袋などを行き来することが多いため、劣悪な環境下で確認できます(笑
どのくらいの頻度で切断が発生してしまうのかを確認しました。回数とかは数えてられないので主観です。ですが、明らかな違いが見られましたので目安として使用できると思います。

TWS-X9 <<< NT100 ≦ Hi-TWS < Push = SOUNDSPORTS FREE
切断頻度:多い ← → 少ない

明らかに頻繁に電波の影響を受けるのは TWS-X9 。電車の到着待ちしていて動いていないのに影響を受けて頻繁に接続が切れたりします(子機側(右))。
TWS-X9 だけがひとつ抜けて酷いけど、他はそこまで酷くないかなという印象でした。

片耳接続

最近の製品では「片耳モード」と称して、左右別々にペアリング出来る製品も出ています。本レビューで挙げた製品でも TWS-X9 と Hi-TWS の2機種は左右個別にペアリングが可能で、個々で運用可能。Push は親機のみ片耳モードで動作可能です。

  1. BOSE SOUNDSPORTS FREE
    • 片耳モードには非対応
    • どちらか一方のイヤホンを充電ケースにしまうと自動で切断されます。
  2. TWS-X9
    • 片耳モードで接続可能です。
    • 左右ともに接続デバイス名が「X9」と表示されるので、間違えやすいです。
    • 片耳モードでも自動で切り替えて接続してくれます。
  3. Hi-TWS
    • 片耳モードで個別で接続可能です。
    • 左右で接続デバイス名が「Hi-TWS L」「Hi-TWS R」と別れているので間違えにくいです。
    • 片耳モードでも自動で切り替えて接続してくれます。
  4. NT100
    • 片耳モードには非対応です
    • どちらか一方のイヤホンを充電ケースにしまうと自動で切断されます。
  5. Push
    • 片耳モードに対応しています。
    • ただし、親機(左側)のみ対応です。

音質

続いて、イヤホンの主機能である聞かせる部分である『音質』についてチェックしたいと思います。
毎回記載していますが、イヤーピースについては必ずご自身の耳穴にフィットしたものをご使用ください。事前にフィットしている製品があるのなら、積極的にそちらを使用した方が良いと思います。フィットしていない場合は低音が抜け(痩せ)ます。
今回の評価では、SOUNDSPORTS FREE 以外の製品はすべてソニーのハイブリッドイヤーピース(L)を使用して評価しています。

試聴環境

Bluetooth接続ということで、ハイレゾ楽曲をがっつり聴くという条件では無いと思いますので、スマートフォンを使用してストリーミング配信を聴くということを重きに置いた条件で確認したいと思います。

  1. 使用スマートフォン: iPhone 7
  2. 使用ストリーミング配信: Apple Music, Amazon Prime Music Unlimited
  3. 試聴楽曲
    • クラシック(Apple Music):ルドヴィコ・エイナウディ「Seven Days Walking: Day 1から「Low Mist Var. 1」」
    • ジャズ(Amazon Prime):Joe Farnsworth, Cedar Walton他「BEAUTIFUL FRIENDSHIPより「Beautiful Friendship」」
    • アニソン(Apple Music):日比野記子(ときめきアイドル project)「お月様のメロディー」
今回試聴楽曲は最近の個人的にお気に入りの楽曲をチョイスしています。
クラシックは、イタリアのピアニストで作曲家のルドヴィコ・エイナウディの最新アルバムで7ヶ月連続リリース(予定)であるアルバム「Seven Days」から一番最初のアルバムからチョイスしました。静かな1曲。
ジャズは、ジャズドラマー Joe Farnsworth のアルバムから表題曲をチョイス。
アニソンは、2019年に残念ながらオンラインサービスを終了してオフライン版として、リリースされたコナミのゲーム「ときめきアイドル」から個人的にお気に入りの日比野記子ちゃんのソロ曲をチョイス。

所感

  1. BOSE SOUNDSPORTS FREE
    • バランスの良い音質。BOSEのイヤホンらしい音作り。
  2. TWS-X9
    • 安定した場所では非常にバランスの良い音質。
    • 普段使いにとっつきやすい。
  3. Hi-TWS
    • 他の機種に比べて、突き抜けた重低音。
    • 中高音域は引っ込んでしまう印象。
    • 他のイヤホンで聴いた後だと、あまりの違いに「ん!?」ってなることは間違いないと思いますが、慣れの問題でしょう。
  4. NT100
    • 群を抜く圧倒的なホワイトノイズ。
    • 静かなピアノ曲などにもホワイトノイズも添えて。
    • リスニングの使用には(個人的に)堪えられないモデル。
    • 雑踏の中での使用にでは使えるかも。
    • ディスりたくないけど、ディスらざるを得ない。
    • 「昔のカセットプレイヤーか!」ってツッコミを入れざるを得ない。
  5. Push
    • 9mm ダイナミックドライバーから繰り出される存在感のあるサウンド。
    • 今回の試聴イヤホンの中では一番にお勧めできるサウンド。
所感として、どの製品も音質などバランスは良く聴きやすいと思いました。
しかし、NUARL NT100だけは残念評価にせざるを得ませんでした。この製品でクラシックのピアノ曲とかは聴けたものではありません。再生中、楽曲の裏で耳障りなホワイトノイズがずっと乗ったままになり、非常に不快でした。数々のイヤホンを使用してきましたが、酷評しなくてはならないと思ったのはこの製品が初めてかもしれません。充電ケースでは正常に充電できない、イヤホンにはホワイトノイズが乗るという、通常使用の点で根幹に関わる部分の減点要素が目立ちすぎて正直なところガッカリです。

おまけ

ファームウェアのアップデート

一部の機種(大体お値段がお高めの機種)では、ファームウェアのアップデート機能があります(現在のファームウェア最新版はバージョン2.6.0)。
今回比較している機種ですと「BOSE SOUNDSPORTS FREE」が唯一ファームウェアアップデートに対応しています。
スマートフォン用のアプリ「Bose Connect」からもBluetooth経由でアップデートが可能な点は1枚上手と云うところでしょうか。お値段にはそれなりの理由があると云うことだと思います。
BOSEのアプリ「Bose Connect」

関連記事


2019年4月25日木曜日

ブログ書きたい!

けど、緊急の割込業務とかが邪魔して書く余裕がありません。
ごめんなさい。

はやく、左右分離型イヤホンのレビューは終わらせたいのですが。

今後のレビュー予定のメモ

  • 左右分離型イヤホンのレビュー後3回分を予定
  • Kinboofi MX2, MK6
  • Beats の左右分離型イヤホン(6月発売に延びたそうで。買えたらレビューしたいなと)

2019年4月3日水曜日

気になった左右分離型イヤホンをまとめて比較してみる(1)基本情報を中心に比較してみよう

個人事業主で活動していると、この時期(3月)は確定申告の作業に追われて、落ち着くまで案外時間がかかります。
今年も申告の手続きも終了し、ようやくブログの方に手を入れられます。

今回は昨年から本格的にブームになりつつある、「左右分離型イヤホン」の話題に触れてみたいなと思います。
「左右分離型イヤホン」ですが、昨年から一気に盛り上がって一部家電量販店では専用のコーナーも用意されるようになりました。一気に種類は豊富になり、実用的な製品はもちろんのことファッション性の高い製品まで種類が一気に増えました。
イヤホン界隈でここまで一気に増えるのは久しぶりの傾向なのではないかと思います。
最近は中国等を含めた小さなブランドからの商品も多く、私が購入している商品も全てTELECの技適認証を受けており、電波法に引っかからず安心して使えます。一昔前でしたら技適認証の取得もままならず結局日本国内で発売されなかったBluetooth搭載の製品も多くありましたので、記憶に残っている方も多いことでしょう(特にスマホなどの端末)。

今回は私が元々個人的に使っている製品と今回気になった製品を数点ピックアップして購入しましたので、比較レビューみたいなことをしようと思います。
ただ、私の場合過去の記事を参照してもらえれば分かるかと思いますが、長めのレビューになってしまいますので何回かに分けようかと思います。

今回は以下4点をポイントにまとめようかと思います。
(1)比較対象のイヤホンと基本情報
(2)実際の接続性、音質
(3)ゲームでの音声遅延
(4)総評

今回の比較対象イヤホン

さて、今回の比較対象イヤホンはこの5機種です。
  • BOSE SOUNDSPORT FREE(2018年2月購入)
    • 言わずと知れた『左右分離型イヤホン』のリーディングヒッターという製品です。Sound Ultraからの特徴的なウィングつきのイヤーピースと本体のスポーティなカラーリングが目を引きます。2017年の発売当初から話題となっていて欲しいと思っていたのをようやく2018年の2月に購入しました。
    • マルチファンクションボタンとボリュームボタンが別になっているのが特徴でボタンの感度は固め。しっかり押す感じで操作しないと反応してくれません。
  • iKanzi TWS-X9(2019年3月購入)
    • 新規で入手した中国ブランドの『左右分離型イヤホン』です。ケースのバッテリーが一線を画した大容量なのが特徴です。
    • 本体は静電タッチ式スイッチで非常に操作がしやすいのがポイントです。
    • SOUNDSPORTS FREEとは逆でボタンの感度が良すぎるので、うっかり手で触れたら、再生中の曲が停止するなんてことがよく起きます。

  • Cosomi Hi-TWS(2019年3月購入)
    • TWS-X9 と同じく新規で入手した中国ブランドの『左右分離型イヤホン』です。こちらもケースのバッテリーが一線を画した大容量なのが特徴です。
    • 本体は静電タッチ式スイッチで非常に操作がしやすいのがポイントです。
    • またイヤホン本体のスイッチ部分はイルミネーション加工されており、動作中はゆっくりと明滅します。

  • NUARL NT100(2019年3月購入)
    • 日本の NUARL ブランドの比較的お安いモデルです。
    • バッテリーケースがソフトレザー加工されており、ちょっとおしゃれです。
    • 防水モデルとしては使いやすいモデルではないでしょうか。

  • SkullCandy Push Bold Tangerine (2019年3月15日購入)
    • 今回のレビューに含める予定になかったのですが、発売日に入手し、タイミングも良かったので、含めることにしました。SkullCandyファン待望の左右分離型です。
    • 後述する Chrusher とはまた毛色が異なる製品かと思います。
    • 今回レビューする中で唯一充電ケースがUSB-Cの製品です。
    • ハードのスイッチタイプの製品です。
    • 3月のみ製造の限定色を選んでみました。

  • (おまけ) SkullCandy Chrusher Wireless(2018年12月購入)
    • ヘッドホンにウーハー入れちゃったイカしたモデルのヘッドホンです。
    • 一度でいいから体感して欲しい。ウーハー感度が調整でき、重低音で聴いたりするのにおすすめのモデル。※ライブ音源とかは特にオススメです。
    • 1回のフル充電で連続再生40時間という驚異のワイヤレス性能を誇ります。
    • 後日掲載しますが、今回のレビュー製品の中でも音ゲーとの相性は抜群に良い製品です。ワイヤレスでどうしても音ゲーをやりたい方は参考に。

6機種まとめてレビューとか初めてですよ。時間かかりそうです。
「左右分離型イヤホン」について、私自身は昨年からすでにBOSEのSOUNDSPORT FREEをよく使っています。ただ、ミリシタなどの音ゲーをよくスマホなどでプレイするので、そうなるとコーデックによる遅延がネックとなり、結果的に有線でプレイすることが多くなっていました(ShureのSE-535など)。
ただ、最近はBluetoothのバージョンもあがり、通信性能も向上しているようで、多少のストレスはあれど無線でもプレイできるようになっています(自分の身体が)。Bluetoothの話は後述したいなと思います。

基本情報

それでは、各製品のスペックを確認してみたいなと思います。

  1. BOSE SOUNDSPORT FREE
    • サイズ(イヤホン本体):W 25 mm x H 32 mm x D 30 mm (18 g/ペア)
    • サイズ(ケース):W 100 mm x H 38 mm x D 48 mm (80 g)
    • Bluetooth: 非公開(4.2)
    • 対応コーデック:非公開(SBC)
    • 防水:IPX4
    • 連続再生時間:約5時間
    • ケースの充電回数:2回(約10時間分)530 mAh
    • ケースによる充電時間:2時間
    • 片耳接続:不可
    • ファームウェアアップデート:対応
  2. iKanzi TWS-X9
    • サイズ(イヤホン本体):非公開 (7 g/ペア)
    • サイズ(ケース):W 80 mm x H 54 mm x D 33.3 mm
    • Bluetooth: 5.0
    • 対応コーデック:SBC, AAC
    • 防水:IPX7
    • 連続再生時間:約3~4時間
    • ケースの充電回数:約20回(約80時間分)2200 mAh
    • ケースによる充電時間:2時間
    • 片耳接続:可
  3. Cosomi Hi-TWS
    • サイズ(イヤホン本体):非公開 (8 g/ペア)
    • サイズ(ケース):非公開(iKanzi TWS-X9とほぼ同じくらいのサイズ)
    • Bluetooth: 5.0
    • 対応コーデック:SBC, AAC
    • 防水:IPX7
    • 連続再生時間:約4~6時間
    • ケースの充電回数:最大60回(約130時間分)4000 mAh
    • ケースによる充電時間:2時間
    • 片耳接続:可
  4. NUARL NT100
    • サイズ(イヤホン本体):W 25.1 mm x H 26.8 mm x D 17.0 mm (8 g/ペア)
    • サイズ(ケース):W 85.0 mm x H 41.0 mm x D 43.0 mm (80 g)
    • Bluetooth: 5.0
    • 対応コーデック:SBC, AAC
    • 防水:IPX7
    • 連続再生時間:約4時間
    • ケースの充電回数:約5回(約20時間分)800 mAh
    • ケースによる充電時間:1.5時間
    • 片耳接続:不可
  5. Skullcandy Push Bold Tangerine
    • サイズ(イヤホン本体):非公開(8 g/ペア)
    • サイズ(ケース):非公開(54.2 g/本体込み)
    • ドライバサイズ:9.2mm
    • Bluetooth:4.2
    • 対応コーデック:SBC
    • 防水:IPX4
    • 連続再生時間:6時間
    • ケースの充電回数:約1回(約6時間分)
    • ケースによる充電時間:約1.5時間
    • 片耳接続:可(親機のみ)
  6. Skullcandy Chrusher Wireless
    • サイズ(イヤホン本体):非公開
    • ドライバサイズ:40mm(アコースティック)35mm(ウーファー)
    • Bluetooth: 4.2
    • 対応コーデック:SBC
    • 防水:なし
    • 連続再生時間:約40時間
    • 充電時間:約2時間

本体サイズを比べてみる

本体サイズを比べると、一番大きいのは SOUNDSPORTS FREE です。他はどれも似たり寄ったりのサイズではないでしょうか。
ほぼ真上からの本体。左から SOUNDSPORTS FREE、TWS-X9、Hi-TWS、NT100

若干斜めにしてみて本体を撮影
追記:追加で購入したので、Push の比較写真は載せられていませんが、サイズはSOUNDSPORTS FREE とほぼ同サイズです。
※後述の充電ケース比較の写真でサイズ感をご確認ください。

充電ケースを比べてみる

続いて、イヤホンのケースのサイズを比べてみます。実際に手に持ってのサイズ感は SOUNDSPORTS FREE が若干横幅があるくらいで、どのケースも手のひらに収まるサイズです。厚みはどれもほぼ一緒でした。一番コンパクトとかなと思ったのは TWS-X9 です。
各バッテリーケースの写真。上から SOUNDSPORTS FREE用、TWS-X9用、Hi-TWS用、NT100用
ケースを開いてイヤホンを収納している状態の各種イヤホン
追記:Push の充電ケース、サイズとしては他の機種と同サイズですが、特筆すべきは「超軽量」であることが挙げられます。他の機種が80 g前後であることに対して、Push は本体込みで54.2 gと抜きんでて軽いです。
BOSE SOUNDSPORTS FREE と Skullcandy Push の充電ケースの比較

ケース内バッテリーの容量

バッテリーは TWS-X9 と Hi-TWS は抜きんでたバッテリー容量を積んでいて長期出張などには強い味方です。実際、 SOUNDSPORTS FREE だと1~2日に1回は本体の充電が必要ですが、 TWS-X9 と Hi-TWS は使用を開始してから現在10日程度経過しておりますが、初回にフル充電にしてから現在に至るまで(3/4~執筆中段階3/中旬)、バッテリーゲージがようやく1個消えたくらいでほとんど減っていません。
※追記:TWS-X9のバッテリーケースの充電が約2週間(15日間)で切れました。この段階でHi-TWSのバッテリーケースの残りの充電ランプも半分残っていました。このことからスペック表から見て、普段使いであればHi-TWSのバッテリーケースの持続時間は約1ヶ月(30日)充電なしでいけそうです。4000mAhのバッテリー積んでるだけありますね。
※追記2:購入から1か月経過しました。Hi-TWSの充電ケースもようやくすべて消耗しました。推測通りのスペックを出してくれました。
※追記3:Skullcandy Push はスペック通りの充電回数で毎日使う場合は、ほぼ毎日1回は充電が必要です。ただし、単体での再生時間が今回の比較対象の中でも最長の6時間なので困ることはないと思います。

バッテリーケースの充電頻度はおそらく以下のような感じでしょうか。
概ねスペック通りの評価に落ち着きました。新興の中国製イヤホン恐るべしです。
※おまけの Chrusher Wireless はワイヤレスヘッドホンの中でも破格のバッテリー容量を持っています。私も購入してから3ヶ月ほど時間が経過しておりますが、まだ10回も充電していません。

Hi-TWS(約1か月) > TWS-X9(約2週間) > (Chrusher Wireless) > NT100(数日) > SOUNDSPORTS FREE(1~2日) ≧ Push(1~2日)
充電頻度:少ない ← → 多い

また、Hi-TWS と TWS-X9 の充電ケースは2000mAhを超える容量のため、その特性を活かしてモバイルバッテリーとしても機能します。充電ケースにはUSB-A端子が1つ用意されており、そこから1Aで出力されますので、iPhone 7などのスマートフォンも充電できそうです。ただし、最近のスマートフォンは性能も上がってきていますので、使うとしてもいざというときの緊急用として利用し、スマートフォン用にはモバイルバッテリーを別途用意しておくべきでしょう。

磁石の強度

続いてマグネットの強度です。左右分離型イヤホンはその製品の特性上、充電端子がケース内で接地することにより未使用時に充電される構造です。そのため、各社充電を確実にするために充電端子付近に磁石を持たせて、簡単に端子の接触が外れないように工夫しています。
その引き付け合う強度を主観ではありますが、比較してみたランキングは次の通りです。

SOUNDSPORTS FREE > Push > Hi-TWS = TWS-X9 = NT100
磁石強度:強い ← → 弱い

磁石の強度は間違いなくSOUNDSPORTS FREEが一番です。イヤホン1個につき前後2箇所の磁石で、がっちりと動かないように固定しています。Pushも気付かない程度にしっかりと固定してくれていました。それ以外の3機種はどれもそれほど強くないものでした。その代わり、Hi-TWS と TWS-X9 のケースはイヤホンとケースの蓋の空間を少なくして固定させる設計になっています。そのため、若干不安定なところは否めないですが、充電は問題なく行えます。

NT100の意外な欠点

今回使用していて、NT100だけ正常に充電ケースで充電されず、再生を始めて1時間程度で「Battery Low」というアナウンスが流れるという現象が頻繁に発生しました。正しくケース内に収められていたはずだったのですが、これの原因を色々突き詰めていったところ、付属品でイヤホンに初期の段階で装着されているイヤーループがイヤホンを浮かしてしまい、ケース側の充電端子と接触させていないということが分かりました。イヤーループをずらしたり、外して充電するようにしてからは、ほぼ期待値通りの再生時間になり一安心ですが、このイヤーループの存在は少し悩ましいですね。充電するたびに外す羽目になるので面倒かなと思います。せめて、イヤーループの突起部付近は充電ケースでも窪みを付けるなどのひと工夫が欲しかったです。

Bluetoothを比較してみる

SOUNDSPORT FREEとPush、Chrusher Wirelessが4.2、それ以外は5.0です。
Blutoothの仕様で通信速度が向上しているのが5.0とされています。
ただし、こちらについては製品の出来で差違が出てきます。
これらの差違による詳細は接続性や遅延のところでお話しできればと考えていますので、本項では割愛します。

再生時間を比べてみる

再生時間だけで比較すると、今回チョイスしたイヤホンはどの機種も同じくらいの再生時間で最低でも3時間再生はいけます。カタログスペック通りの再生時間は発揮してくれていますので、通勤通学程度(1~2時間)の普段使いが主目的の方は問題なく実用に耐えられるのではないでしょうか。就業中(授業中)はケースに入れて充電しておけば困ることはないでしょう。Pushに至っては6時間以上フルで問題なく連続再生をこなしていました。このあたりを確認しても昨今の製品は店頭に並んでいる製品はどれも通勤の往復などの時間の要求は満たせるのではないでしょうか。2017年頃に販売された製品だと再生時間については厳しい製品もあるかもしれませんが。
  • Push (約6時間)
  • SOUNDSPORTS FREE (約5時間)
  • Hi-TWS (約4~5時間)
  • TWS-X9 (約4時間)
  • NT100 (約4時間)

今回は、基本的なスペックを中心に評価しました。次回以降は装着性、音質面やBluetoothの接続性や遅延などの評価をお送りしたいと思います。

製品情報


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